【稽留流産の記録】流産と診断された日
(術後、記憶をたどって書いている内容です)
4月13日。
二週間ぶりの妊婦検診。
今日順調だったら、分娩をする病院に紹介状を書いてもらって
母子手帳ももしかしたらもらえるかもしれない日だった。
つわりもほとんどなく、出血もなかったので、
順調だと思い込んでた。
成長して、大きくなった赤ちゃんのエコー写真を見るのが楽しみだった。
いつものように問診。
「出血はある?気持ち悪くない?大丈夫ね?じゃあ、赤ちゃん見て問題なさそうなら紹介状書くからね」と先生。
(私が行っていたクリニックでは分娩は行っておらず、妊婦健診と分娩は別の病院になるシステムでした)
いつものように内診。
心なしか、いつもよりも長いように感じて
漠然と、不安を感じたことを覚えている。
けど、内診中先生は何も言わなかったから、大丈夫かなと思っていた。
だけど・・・
一度待合室に戻り、問診室に呼ばれたとき、先生の顔はこわばっていた。
第一声が「・・・うーん」だったことで、何かがあったことを感じた。
次のことば。
「最近まで順調に育っていたみたいだけど、今心臓止まってしまってるみたいなんだよね」
そう言われた瞬間
全身の血が顔に上ってくるような、感覚がした。
汗が噴き出るのが分かった。
夫と母に報告し、
少し落ち着いたところで、上司にはメールで、職場のみんな(と言っても3人だけ)にはLINEで報告。
妊娠初期だったけれど、つわりなどで迷惑をかける可能性があったから
妊娠がわかった時点でみんなには報告していた。
LINEには、「気を使う内容で返事に困るだろうから、既読スルーでかまわない」旨記載したけれど
やはり気を使ったのか全員から返事が来た。
みんな、やさしい。
本当はこの日、友達と野球観戦に行く予定で、
チケットを友達にお願いしていた。
チケット代も払っていたけど、どうしても今日野球を観て応援する気にはなれなくてキャンセル連絡をした。
その子には妊娠したことは言っていなかったから、体調不良で。
外野で、たくさん応援するつもりで取った席だったから
一人で行かせるのは申し訳ない気持ちでいっぱいだったけど
今日騒いで笑える自信がなかった。
この友達も快く、受け入れてくれた。
一通り連絡した後は、ひたすらネットサーフィン。
本当に流産だったのかな?心拍確認がたまたまできなかっただけじゃないのかな?とも思って
セカンドオピニオンも検索したけど
今の技術ではなかなかそんなミスはないらしいことも分かった。
紹介先の病院でもう一度診てもらえるので
期待しないようにでも一縷の望みを持った。
流産と診断されたときに見るといい、と紹介されたユーチューブも見て
また、泣く。
水子供養のことや、手術のこと、費用のこと、次の妊娠のこと、
色んなことを検索して、夫の帰りを待った。
この日は夫が早く仕事を切り上げてくれて、
18時半頃に帰宅。
顔を見るなり、悲しい、淋しいと気が済むまで泣いた。
彼はただただ聞いて、慰めてくれた。
まだ完全に受け入れることはできなかったけど
受け入れないと、という気持ちにはなれた。
夫がずっとそばにいてくれたことが
ありがたかったけど
ああ、やっぱり、お父さんにしてあげたかった、と思うとまた泣けてきた。